ショートショートをご存知ですか? かつて大流行したことのある
小説の一形態です。どんな小説をショートショートと呼ぶかと言う定義は難しいのですが、ひとつだけ言えるのは、短いということです。
短編と呼ばれるものよりも短いことが、ショートショートの第一条件です。どのくらいの短さでショートショートと呼べるのかと言うのもはっきりしません。私の意見としては、通常は原稿用紙十枚以内、二十枚までは何とか許容できるが少し本道からは外れるのかなと印象です。
でもそれだけでは、ショートショートと言えないのです。このような短い小説には、「超短編小説」「掌編小説」という呼び名もあります。
その中でショートショートを定義するとすれば、
エンターテイメント性を重視した超短編小説と言うことになるのかと思います(あくまでも個人的意見です)。日本には、短い言葉で表現する俳句や短歌と言う素晴らしい形式があります。これが小説か詩かという分類は置いておいて文章として考えると、短い文章で想像力を刺激して壮大な
イメージや、深い人生観を表現したりすることも可能なことが分かります。しかし、そのような小説はショートショートとは呼ばないのです。
読んで純粋に楽しめるもの、楽しませることを主目的にして書かれたものがショートショートだと考えています。俳句よりも川柳のようなものと考えればいいでしょう。
ショートショートでは、その短さ故に登場人物に感情移入させることは至難の技です。ハラハラドキドキのストーリ展開もできず、絡み合う複雑なプロットも使えません。エンターテイメント小説を構成する多くの手法が使えないのです。そうなると、楽しませるためには、とにかくアイディアが重要になってきます。ひとつのアイディアを研ぎ澄まして鮮やかに表現する、それがショートショートの醍醐味なのです。
余談になりますが、ショートショートにはオチが必要か? と言う議論をされることがあります。私は、オチというのは、アイディアを鮮やかに浮かび上がらせる最良の手段だと思っています。オチをつけると言う形式がショートショートに適していると言う考え方です。オチがあるからショートショートなのではなく、ショートショートを成立させるためにオチと言う手法が使われると言う考えです(どっちでも同じじゃないかと言われそうですが、単なる私個人のこだわりだと思って下さい)。
もし、オチと呼べるものが無くてもアイディアが浮かび上がって楽しめる作品があればショートショートだと認めます。ただ、それは非常に難しいことだと思いますし、自分自身まだそういう作品に出会ったことがありません。やはり、ショートショートを書こうと思うのであれば、オチをつけることを考えた方が良いでしょう。